先日、ふとしたことがきっかけで、HSP(ハイリー・センシティブ・パーソン)という概念を知りました。
私の部下にあたる子が職場で悩みを抱えていて、会社のスタッフと一緒に話したときに、スタッフの人がその子に、もしかしたらそうなのではないですかという話をしていました。
HSP(ハイリー・センシティブ・パーソン)は文字通り感受性た高く、それがゆえに生きづらさを抱えている人のことで、人口の約5分の1を占めるという。
アメリカで研究され、近年日本でも認知度が高まってきているとのことです。
その面談のあとに長沼睦雄著『コミックエッセイ 敏感過ぎる自分に困っています』という本を読みました。
今まで神経質とか思われていた分野に医学的な知見からメスを入れた画期的な概念だと思い、衝撃を受けました。
同時に、最初の面談であなたはHSPであるということを言ってしまうと、人によっては衝撃を受けてそれを悪いことだと受け止めてしまう危険性があると思います。
案の定、数日後、当事者の子から、「今の事態は私の気質の問題なので、心療内科に行きたいと思います。紹介して頂けますか」というメッセージがあり、やはり早計だったのではないかと・・・。結果的に一緒に話をした担当者がうまく返してくれたので、本人もそこから前向きに前向きに自分なりの対処法を模索し始めてくれたのは幸いでした。
この本が言っている通り、これは気質であって、悪いことでは全くないのです。
鈍い人は相手を傷つける可能性が高いですが、センシティブな人は周りからは感謝されることが多いのではないかと思います。
以前、何気なく「あなたは変わっていますね」ということをとある人に言ったことがあるのですが、そのときは本当にいい意味で言ったのですが、「え?どういうこと?具体的にお願い」と本気で説明を求められたことがあり、それ以来漠然とした表現は避けていました。
例えば、医師ではない人が最初の面談で「あなたは鬱病ではないですか」と言った場合、言われた側が真剣に悩んでも言った人は責任を持てないと思います。HSPも医学的な裏付けがあるだけに、一般人が容易に判断を下すには注意が必要かと思います。